浅く広く学ぶ不用品とごみ
イベント後の路上ごみはなぜ減らないのか

イベント後の路上ごみはなぜ減らないのか

イベント後の路上ごみが一向に減らない理由として代表的なのは、単純に捨てる人が後を絶たないことです。イベントで出たごみは、あらかじめ設置してあるごみ箱に捨てるか、家まで持って帰って捨てるのがルールでありマナーです。

しかし、家に帰るまでずっとごみを持っているのは嫌だと考える人が少なくありません。そんな人はごみを路上に捨ててしまう恐れがあります。また、イベントでは気分が高揚したり、お酒を飲んで判断力が低下していたりすることがよくあります。そのような状態だと、罪悪感が薄れてしまって、簡単に路上にごみを捨てるでしょう。

もちろん、中には最初から路上にごみを捨てることに罪悪感や抵抗感を持たない人もいます。
そして、そのような人がもし子供連れでイベントに参加していた場合、子供に間違った考えが植え付けられる恐れがあります。

親が普段からしているので、路上にごみを捨てるのは問題のないことだという考えです。そうして、その子供が大人になった時に、親と同じように路上にごみを捨てるという悪循環が続くと、いつまでたっても路上ごみはなくならないでしょう。

路上ごみが増える理由です また、路上にごみを捨てることに対して特に大きな罰則がないのも、路上ごみが増える理由です。
路上へのポイ捨ては一応犯罪行為として定められていて、取り締まる法律や条例もあります。けれど、ポイ捨てはよほど規模が大きかったり危険を伴ったりしないと、注意だけで終わってしまい、捨てる人にとって痛手にはなりません。
そして、イベントは人の誘導や安全対策などで忙しく、取り締まり自体が非常に難しいです。そのため、注意すらされないことも珍しくありません。

さらに、捨てたごみそのものが、捨てた人に特に影響を与えないことも、路上ごみを増やしてしまう原因です。

イベントの運営スタッフやボランティアの人が掃除することが多いでしょう もし、捨てたごみがずっとそのまま置いてあると、見た目が悪い上に悪臭を放ちかねません。しかし、遠くのイベントに参加した人は、そのごみを目にしたり、悪臭を感じたりすることがありません。そして、路上に捨てられたごみは、イベントの運営スタッフやボランティアの人が掃除することが多いでしょう。

つまり、路上にごみを捨てたとしても、誰かがきれいに片付けてくれるという状況です。そうした状況に甘えてしまって、簡単に路上にごみを捨ててしまうわけです。